2014年8月1日、ワイモバイル株式会社は「Y!mobile」のサービスを開始しました。
あまり普段IT関係のニュースを気にしていない方だと突然現れた携帯電話事業者でピンと来ていない方も多いかと思います。ただでさえ最近はイオンをはじめ多くの企業が格安の通信サービスに参入してきていますのでわかりにくくなっているところです。(この格安通信サービスについてはいずれまとめます。)
さて、今回の「Y!mobile」。実は前述の格安通信サービス事業者とは明らかに異なります。というのも、前身が「イー・モバイル」と「ウィルコム」というれっきとした大手通信サービスであるからです。厳密には「イー・モバイル」はイー・アクセス株式会社のサービスブランド、ウィルコムはそのままウィルコム株式会社の通信サービスでした。
そもそも移動体通信分野(=携帯電話)の3大キャリアといえば、これは言わずと知れたドコモ、au、ソフトバンクの3社です。
ここに長年追随する形で存在していたのがイー・アクセスとウィルコムでした。しかしいずれも経営は厳しく、実は昨年7月の時点でいずれの会社もソフトバンクの子会社となっていました。
よっていずれソフトバンクのサービスの統合すると思われていましたが、周波数帯の割り当てなどを考慮した場合、統合するメリットがソフトバンク的にはあまりなく、独自路線を進むことになったようです。
そんな中、昨年12月にイー・アクセスがウィルコムの吸収合併を発表。新ブランド設立の準備に入りました。
さらに今年3月末には「Yahoo!Japan」を運営するヤフー株式会社(こちらもソフトバンク傘下)がイー・アクセスの買収を発表しましたが、5月中旬には撤回というドタバタがありました。
そのせいなのかどうなのかは不明ですが、明らかに「Yahoo!」の「Y!」を元にしたワイモバイル株式会社が設立され、8月1日に晴れて「Y!mobile」がサービスを開始したというわけです。
そんなわけで、非常に紛らわしいのですが、「Y!mobile」はヤフー株式会社が提供しているわけではなく、ヤフーが携帯電話事業者になったわけでもありません。
しかしながら、買収は撤回したものの業務提携という形でヤフーとワイモバイルは非常に濃い関係を築いていく方向性のようで、「Y!mobile」のスマートフォンでは各種Yahoo!Japanサービスとの連携が図られています。その点では元々のYahoo!Japanユーザーにとっては非常に使いやすい環境にあるといえるようです。 細かい経緯については以下にまとめておきます。
| 1990年10月01日 | ウィルコム株式会社創業。(当時はジーエルグローリーリーシング有限会社。社名はDDIポケットを経てウィルコムへ変更) |
| 2005年01月05日 | イー・モバイル株式会社創業。(イー・アクセス株式会社の100%出資子会社) |
| 2011年03月31日 | イーアクセスがイー・モバイルを吸収合併。携帯電話事業を「イー・モバイル」のブランド名で継続。 |
| 2013年01月01日 | ソフトバンクがイー・アクセスを完全子会社化。 |
| 2013年07月01日 | ソフトバンクがウィルコムを完全子会社化。(2010年からの会社更生手続終結) |
| 2013年12月03日 | イー・アクセスがウィルコムを吸収合併すると発表。 |
| 2014年03月27日 | ソフトバンク傘下のヤフー株式会社がイー・アクセスを買収およびすると発表。 |
| 2014年05月19日 | ヤフーによるイー・アクセス同買収の中止を発表。 |
| 2014年06月01日 | イー・アクセスがウィルコムを吸収合併。 |
| 2014年07月01日 | イー・アクセスがワイモバイル株式会社に社名変更。 |
| 2014年08月01日 | ワイモバイルが「イー・モバイル」と「ウィルコム」のブランド名を「Y!mobile」に統一。 |
経緯はドタバタした感のある「Y!mobile」ですが、実際のサービスはどうなっていくのか。ヤフーとの関係性を含めて注目していきます。
当面は、従来の携帯電話・PHPユーザーにスマートフォンを提案していくスタイルになっていきそうです。 そのために分かりやすく比較的安い利用料を設定しています。
また、スマートフォン本体の価格も安価である点も見逃せません。 個人的には、ウィルコムの流れにあるPHS回線の特性を活かした独自色などにも期待していきたいところです。